このサイトで発表しているすべての文章の著作権は、管理者と寄稿者にあります。
もしも転載等を希望されるかたは、お問い合わせください。
(内容によってはやむなくお断りする場合もあります。)



1: 旅のおみやげは・・・(小説) 2002/05/20

by moto-k さん&Darth Yumi(合作)、2002年4月1日


変な具合に忙しかったきょう1日も、やっと終わりかけている。 
私はそれと意識しないまま、PCの電源を入れ、くずれ落ちるように椅子に座った。
・・・また台風が近づいている。 
夏から、いくつめだろう、今年は本当に、筋金入りの異常気象だ。

やっと立ち上がった画面の隅のアイコンをダブルクリックして、ネットに接続して、まずメールソフトを開く。
ハンドルネーム・青嵐(セイラン)・・・私が昨年3月に初めて「書き込み」というものを体験した時から、この名を使っている。
だから、インターネットで知り合った人たちからのメールはみな「青嵐」の名で呼びかけてくれる。

ボーっとしながらも、右手が自動的にマウスを操って、メールチェックをしている。
「1通のメールを受信しています」・・・ピポ~ン♪
あ、「異邦人」さんがメールくれたんだ!

え、何? おみやげって、何か送ってくださったのかな?
住所も本名も、お互いに知らないのだから、添付ファイルで画像を送ってくれたってことかな?
だけど、添付ファイルも見当たらない。

・・・読み進むうちに、表情が変わるのが自分でもわかった。 トローンとしていた目に、力がみなぎる。


青嵐 様

お返事が大変遅れまして、申し訳ありません。
九日ほど、旅行に行っていたものですから。

神戸の百万ドルの夜景を見て、臼杵の石仏を見て、
阿蘇山の噴火口を見て、熊本城を見て、
西郷さんの立てこもった洞窟を見て、桜島の溶岩を見ました。

以上は概略にすぎません。
ぼくがどれだけのびのびしたことか、どうかご想像ください。

青嵐さんにお土産をプレゼントしましょう。
桜島から拾ってきた、溶岩です。

島の南東部で今も活動している南岳の麓に、有村展望台があります。
一面赤黒い溶岩流に覆い尽くされた、五メートル以上もある起伏の、果てしない連続です。

荒彫りの野外仏のような溶岩の塔が、そこかしこに聳えたっています。
溶岩の塔は、鋭利な印象の破断面と、でこぼこ、つぶつぶの、ガス噴出面を奇妙に入り混じらせています。

地面のあちこちにはわずかな苔と雑草がしがみつき、この島で数千年にわたって争われてきた、活火山と植物の領土紛争を、粘り強く戦い続けています。

ぼくはかつて、これほど壮大で、凶暴で、単純な地質学の原理のみで創造された光景を見たことがありません。

ぼくは溶岩塔の風雨に崩れかけた一角から、小さなひとかけらを剥ぎ取り、観光案内センターでもらった、広告紙に刷られた地図にくるんで、そっと持ち帰りました。

それが今お見せしている、この石ころです。
手のひらにすっぽり隠れるほど、小さなものです。
色は赤黒く、所々紫がかっています。金属質を思わせる、光沢を備えた、澄んだ紫色です。

表面はスポンジのようにつぶつぶでざらざらです。
ほら、こうして触っているそばから細かく崩れていきます。
表面全体が、醜い肉瘤のような、泡状の隆起とくぼみに覆われています。この石が最後に煮えたぎり、泡立った瞬間をとどめて、冷え固まっているからです。

こいつは、今は小さなひとかけらにすぎませんが、つい昨日までは、驚くべき大悪魔の肉体の一部だったものです。
臭いを嗅いでください。かすかに、鉄くさく、硫黄くさいでしょう?
硫黄は悪魔の体臭です。こいつが地下の灼熱地獄で働いていたときに染み付いた、蒸気と噴煙の臭いですよ。

この、不思議な小石を青嵐さんにさしあげます。
ちっぽけな石ころですが、これを手がかりに、大いなる溶岩台地の全貌を想像してみてください。・・・


・・・私は、衝撃を受けていた。 脈が速くなっていた。
言葉というものの持つ力を、こういう形で実感したのは初めてだった。
片手に乗る、ちっこい石、それだけを別の場所で見たのなら、別になんとも思わなかっただろう、きっと。

地球は自分の中に 大悪魔をも宿していて。
それが時として おそるべきエネルギーを持って噴出し、そのエネルギーは時間と空間の中へ拡散して。
その時の最後の形を今にとどめ。
それでも その下には まだエネルギーが渦巻いて。

異邦人さんはその事実を、小さな石にたくし、それを言葉に変換して、伝達してくれたんだ・・・。
私は「新しいメール」をクリックして、キーボードから言葉を打ち出した。


異邦人 様

地球の一部分を、確かに受け取りました。・・・



2: ある日のBBSから  2002/05/22

by mon-c さん & Darth Yumi


心が洗われる...

約7ヶ月が過ぎた 二人目の孫は 女の子!
チョット人見知りが出てきて 起き抜けご機嫌悪い時は 泣かれる。

少し馴れてくると 一生懸命覚えようとするのか ジーッと
つぶらな瞳で みつめる!! 

更に暫くすると チョットベタベタしだして キャッキャキャッキャと
喜びはしゃぐ!

心洗われる 至福のひととき (^v^)

++++++++++++++++

(私)いいなーーーーっ☆ (*ノ≧∇≦)ノ



      ---ホームへもどる--- ---芝居小屋のトップへ---